産毛をライターで炙られ泣きました。
私が小さい頃、よくいじめられて無いていました。その頃引っ込み思案だった私は、体のとこでいじめられることがとても多く、改善できない内容に只々腹が経ち悔しい思いをしました。
いじめの内容。それは体毛の濃さです。
私は生まれつき体毛が濃い方でした。成長期を迎える前…小学生の頃から目立つくらい非常に体毛が濃かったのです。産毛と言っても比較的太くて長い毛です。ギリギリ産毛と呼べる範囲のものだったと思います。特に口の周りや腕やうなじなど、パッと見て直ぐに分かるような場所に産毛が生えていたので、すぐに私はやんちゃ坊主達の格好のいじめの的となりました。
私は体は大きい方だったのですが非常に痩せており、スポーツも不得意で大人しい子供でした。なので産毛のことをバカにされても言い返さずうつむいて、そのいじめが通り過ぎるのを必死で堪えました。しかし小学生のいじめというのは幼い分容赦がありません。その内容は日に日にエスカレートして行きました。親にや先生に相談してもただ笑って大丈夫だよ、と言うだけ。全く話を聞いてくれません。
私の相談の持ちかけ方が悪かったのでしょうか?今だに不思議で仕方ありません。いじめっ子たちのおかげで私の体毛の濃さは学校中に広まり、他のクラスや違う学年の子達が私の産毛を見に来ました。いじめっ子達はこれこれ!凄いだろ?みたいなノリで私を珍しい動物のように扱いました。一部では私に『雪男』というひどいあだ名をつけて呼んでいたようです。
それでも私は黙って耐えました。
反抗してもいいことがない、台風のような嵐だと思って、このいじめが通り過ぎるのを待つしかない、と思っていました。そんなある日、私が机に座っていたら急に肩の下あたりに痛みを感じ、焦げ臭い匂いが広まりました。なんと、中心核のいじめっ子が私の腕の産毛をライターで炙ったのです。
私はこのとき始めて泣きました。そして自分の中で何かが音を立てて切れたのが分かりました。私はライターを持ったいじめっ子に飛びかかって馬乗りになり、何度も顔面を殴りつけました。手の甲が痛くなるまで殴ったのを覚えています。とにかく今までの溜まりに溜まった怒りを濃縮していじめっ子に返してやりました。ボコボコに殴られたいじめっ子は大泣きしていました。そして私も泣いていました。
でもそれ以来、いじめっ子に飛びかかった私も一目置かれるようになり、いじめはなくなりました。産毛は相変わらず濃かったのですが、もうバカするやつはいませんでした。辛い思い出ですが、このとき自分が変われば環境も変えられる、ということに始めて気が付いた気がします。